美しいデザイン=WHY WHAT HOW

美しいデザイン=WHY WHAT HOW

感動が伝染していくための駆動装置、それが美しいデザインです。その感動が伝染力を持って広がり、社会へのインパクトを持つことがイノベーションには必要です。

『教科書を超えた技術経営』日本経済新聞出版社の中では、そのイノベーションにはデザイン、コンセプト、テクノロジーが一体となったデザインが美しいデザインであると書きました。

特に新しいコンセプトを生み出すためには、既存の概念に捕らわれずに発想する必要があります。

その発想方法がゼロベース思考です。それは、サイモン・シネックが「ゴールデンサークル(why・how・what)」として提唱しているものと同じ思考方法です。

多くの人が「どのようにつくるか」「何をつくるのか」から発想してしまい、意識せず固定概念の中で行動してしまいます。

ゼロベース思考では、howとwhatをひっくり返し、なぜそれをするのか(why)、何をやるのか(what)、どのようにやるのか(how)を唱えます。
コンセプトは、なにを(what)、どのように(how)デザインするべきかという指針のために必要になりますが、なぜそれをするのか(why)を突き詰めることによって、美しいデザインの本質である、『社会の多くの人々と共有できる問題を解決する』ことに辿り着くはずです。

そのコンセプトがあるからこそ、テクノロジーを自然に暮らしの中に取り入れることができ、美しいデザインが、テクノロジーを一番使いやすいかたちで顧客に伝えることができるからです。

しかしながら、開発現場でよく見かけるのは、コンセプトを実現するために社内に蓄積しているテクノロジーをうまく使うことができるのですが、商品価格がどうしても高くなってしまい、デザインを少しでも見てくれを良くするためだけ使うことです。

デザインの目的は、その美しいデザインが顧客の生活や社会の中でうまく機能させることです。製品を顧客が見て、触って、使ったときに、それが感性に訴えているかどうか、それがなければ、顧客と企業との間に「信頼≒ブランド」の結びつきをつくることができません。

つまり、美しいデザインは、顧客と企業との関係を築くためのツールになります。何度も述べていますが、顧客と企業との間に結びつきをつくるのは、美しいデザインであり、美しいデザインが企業と顧客の間に感性的な結び付きを作り上げ、その関係性の中で企業は発展するのです。