何か一つだけでもいいから追求すること

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鬼滅の刃に登場する我妻善逸(あがつま ぜんいつ)。

我妻善逸(あがつま ぜんいつ)

善逸のキャラは、常に「死ぬ」が口癖で、小心で臆病で、所構わず泣き、鼻水を撒き散らして「鬼が怖い」「死にたくない」と泣き喚く。

彼が普段実力を出せないのは、小心で臆病故の恐怖で身体が動かせず、異常な緊張で呼吸が安定しない為。

しかし、無意識状態となる事で恐怖などの感情が一切消え失せ、本来の戦闘能力を発揮できるようになる。

善逸のじいちゃん(桑島慈悟郎)の元、厳しい修行を積むが、六つある雷の型のうち、一の型しか習得できず。

そんな中、じいちゃんは以下の言葉を残している。

  • 『いいんだ、善逸』
  • 『お前はそれでいい ひとつできれば万々歳だ』
  • 『ひとつのことしかできないなら、それを極め抜け』
  • 『極限の極限まで磨け』
  • 『泣いていい、逃げていい、ただ諦めるな』


そして、善逸は己の才覚と修練の全てをこのひとつの技の研鑽に費やした結果、天剣絶刀の威力と雷光の疾さを得る。

なぜ、その人物像に惹かれ、「何か一つだけでもいいから追求すること」が大切なのか考えてみた。

なぜ、善逸に惹かれるのか

日本人は、他の国の人たちと比べて、将来に対する不安を持つ人が多いといわれている。時には、その不安感は芸術的な才能として開花したりすることもあれば、人々を苦しめたりすることもある。

大部分の人が、心の中を抑えて、その不安を見ないようにする中、小心で臆病で、所構わず泣く善逸のキャラを愛らしく思うのだろう。

しかし、その不安感は将来が見えないから生じているのではない。それは自分が、もしくは自分のしていることが社会から必要とされているかどうかわからないから。

元々、善逸は捨て子であり、両親の顔も名前も知らずに育った。自分が親にとって「捨て子=要らない人間」だったのだという自己認識が善逸の心を深く蝕み、それが奇矯な行動へと繋がっている。

そのような善逸でも、『お前はそれでいい ひとつできれば万々歳だ』という、じいちゃんの言葉通り、ひとつのことで必要とされる人間になることができるということが、私たちを惹きつける愛すべきキャラの理由だと思う。

何か一つだけでも追求することはビジネスでも同じこと

競争戦略の究極は、差別化戦略であることに異論はないだろう。それはニッチに特化していくなどして無競争状態をつくりだすことにある。

もちろん、なんでもニッチに特化すれば良いというのではなく、顧客に本質的な何らかの価値を提供しなければ、儲かることはない。

その本質的な顧客の価値の定義を意味しているものが「コンセプト」。「本当のところ、誰に何を売っているのか」という問いに答えることといってもいい。

例えばスターバックス、その「コンセプト」は「第三の場所(サードプレイス)」。

他社との違いは、①リラックスした雰囲気の店舗、②一等地への集中的な出店、③直営店方式、④顧客とのコミュニケーションを大切にするスタッフ、⑤高品質のコーヒーに代表されるメニュー。

「第三の場所(サードプレイス)」とは何かを極めた結果として、これらが他者との違いになっている。

また、差別化の先にあるものは「ブランド」である。「ブランド」とは、差別化され、確立された価値を持つもの。その価値には、そのブランドにしか持ち得ない特徴的な価値が3つある。

一つ目は商品そのものが持つ「機能価値」、二つ目が商品に付随する「サービス価値」、三つ目が商品やブランドが持つ世界観などの「感情価値」。

この三つの価値のいずれかを選択し、絶対的優位性を持った価値を確立すること。そのために「何か一つだけでもいいから追求すること」して、競争相手とは異なる独自のポジションを築くことを善逸は教えてくれている。

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