行動は環境に従う

美容サロン経営

駄菓子は体に悪いと知りつつも食べてしまう、報告しないといけないのに怒られそうだから報告できない、店販しないといけないけど、お客様に嫌がられそうだから売り込めないなど、出来ない理由は人それぞれです。人の心は弱く、ついつい言い訳してしまうこともあるでしょう。

多くの方が間違った方法で、自分の意思力を信じて対応しようとして失敗しています。そん中でGoogle社の取り組みは非常に参考になると思います。

Googleの実験

Googleは世界中で優秀な社員を集め、快適に働ける環境をつくることで、社員に高いパフォーマンスを発揮してもらい、高い業績を得ることに注力しています。

例えばGoogle日本オフィス内には、3つの食堂があり、その全てを無料で社員は好きなものを好きなだけ選んで食べられます。もちろん無料だからといって食べ過ぎは、体に悪いことは様々な研究で証明されています。

食べ過ぎで肥満になった社員が病気になることをGoogleも望んではいないでしょうし、食べ物がパフォーマンスに影響を与えることは重々承知でしょう。

そこで、Googleは社員に健康的な食事をしてもらうためにどうすれば良いか考えて、様々な取り組みを行いました。

まず、最初の取り組みは、お皿のサイズを一般的な30cmから25cmに変更しました。単純に、お皿が小さければ食べる量が減るというのは当たり前すぎると考えるかもしれません。実際、食べたければ何度も足を運べば良いのですから。

しかし、結果的にお皿を小さくするだけで食べ物を食べる量が減ることが分かりました。このように私たちの行動はものすごく単純で、環境に従うということが分かっています。

これで得た教訓は、社員に健康的な食事を自動的にさせるためには、環境の力を借りるということです。つまり自然に健康的な食事ができるように環境を設計することが非常に大事であるということです。

さらに、これだけではありません。健康的な食べ物を社員に食べてもらいたいということで、食べ物の置く位置を見直しました。

食べ物が並ぶレーンの最初にサラダ・野菜を多く置き、肉やデザートは最後にして、そこに辿り着く前には、小さなお皿には載せるスペースがなくなるようにしました。社員は、最後に肉やデザートを沢山載せるために、サラダ・野菜を少量にしようとは思わないのです。

このようにGoogleは、体に良いメニューができるだけ自然に選ばれるように工夫しています。食べ物を置く順番を変えただけで、社員が健康的な食事を摂る量を増やすことできています。

フリードリンクとおやつの関係

またGoogleは、おやつについても研究しています。おやつが置いてある場所と、ドリンクバーの場所の間の距離を変えて、おやつを食べる量がどう変わるかという調査をしました。

おやつ置き場とドリンクバーの間を1.8mと5.5m開けた場合で、おやつを取る社員の数がどのくらい変わるかを計測しました。

その結果、短い1.8mでは食べたおやつの量が69%も多くなったのです。このことから、単純に近くにあるだけでついおやつを食べてしまうことになります。

このように、結局私たちは意志の力ではなく、環境に従ってしまうということが分かります。

つまり自分の行動をコントロールしたければ、単に環境をコントロールすれば良いということです。

多くの人が意志力を使って自分の行動をコントロールしようとしますが、その意志力は長続きしないし、信用してはいけません。この環境をコントロールすること、つまり仕組みを設計することが大切なことになります。

環境を仕組化する

ここではサロンの中で応用する方法を考えてみましょう。サロンで店販できないスタッフがいたとします。どうしても押売りになってしまいそうなので嫌、他の業務で忙しくて忘れてしまうなど、様々な理由があるでしょう。

経営者からすれば、売れる機会があるのに何で売らないのかという思いがありますが、それをスタッフができないのは当たり前と思わなければいけません。それを本当にできるようにするには、環境を仕組化する必要があります。

例えば、ある店舗では、使用した美容液のPOPをレジ前に置いて置き、お名前だけをスタッフに記入してもらい「○○様にご使用頂いた美容液はこちら」というようにしています。このように、さりげなく宣伝して、気に入ってもらえれば購入して頂くことで、お客様にとっても、スタッフにとっても押売りにならないように工夫しています。

このような仕組みをお店の中でたくさん試行錯誤して、スタッフに負担がならないようにする方法を考えるのも経営者の仕事です。つまり極論、人が考えないように仕向けることで、人への負荷は減らすことになります。その先に再現性を持って、応用できるかどうかを考えことが、Googleの言う環境を設計しながら試行錯誤するということです。

ご参考に。

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