人件費・家賃・広告は売上の何%までが妥当?

集客・マーケティング

美容サロン経営だけではないですが、よく尋ねられるご質問に「人件費って、売上の何%までが妥当?」「チラシ広告とかSNSの広告費用はどのくらい?」「家賃は売上の何%が妥当?」などがある。

どうしても開業準備に追われると、資金計画は後回しになりがち。資金計画がないと売上予測や、その売上に対してどの程度の家賃が適正かが分かっていないことがある。

だから、実際に美容サロンを開業して経営していく際に、どのくらいの売上でサロン運営を目指し、どのような費用を見込むのが良いのかなどを具体的な数字を交えながら考えてみる。

人件費・家賃・広告は売上の何%までが妥当?

まずは売上目標。クライアントは個人開業なので、

売上=毎日の客数×営業日数×顧客単価

となる。

美容サロンは、1ベット当たり6回転(営業時間8時間で6時間が施術時間)が最大。でも開業時は知名度も固定客もないので客数は3人を仮定。

休みが欲しいので営業日数は25日。顧客単価は1万円前後とする。

これらを計算すると、売上=3人×25日×1万円=75万円となる。

美容サロンの大きなコスト3つ

美容サロンには「家賃」「人件費」「広告」の大きくがかかるコストが3つあり、利益を残すためにこれらのバランスが大事になる。

前回のブログでは売上の10%が広告投資の基準となると書いたけど、安易に売上の10%を広告に使ってみようと考えないでほしい。

広告費を10%とするか、5%とするかは、どのようなお店にしたいのかをしっかり考えた上で投資しないといけない。

美容サロン業界で利益を出しているお店は、「家賃」「人件費」「広告」が売上の50%以下になっている。

その50%の中で、この3つの比率をどうするかによってお店のカラーが決まってくる。

例えば、

家賃が大きな割合を締める場合は、大通りの路面店

人件費が大きな割合を締める場合は、人材確保や営業力重視のお店

広告費が大きな割合を締める場合は、広告宣伝力に力を入れるお店

など、どこに力を入れて、他のコストをどう抑えるのかを考えるようにする。

だだし、どの数値も業界基準が存在するのでそれを確認して、計算した売上75万円に対しての比率を考えてみる。

①家賃は15%=11.25万円

②人件費は35%=26.25万円

③広告費は10%=0万円(まずはSNSで)

②の人件費が実質のクライアントの給料になるが、この話をすると一人でやっていても儲からないと嘆く。お客さんが毎日3人も来るというのがまずのハードルになる。

概ねこの3つの比率を50%以下にしておけば、その他の経費や税金の支払いには問題ない。

あくまで参考に他の経費を予測して手元のいくら残るか計算してみた。

分かりやすくするために、モデルケースとして売上100万円で考えてみる。

試算表モデルケース比率コメント
売上100万円100% 
売上原価10万円10%消耗品
粗利益90万円90% 
    
①賃貸料15万円15% 
②人件費35万円35% 
③広告宣伝費10万円10%①②③で60%
    
交通費2万円2% 
減価償却費(返済)5万円5% 
水道光熱費2万円2% 
通信費2万円2% 
事務用品費1万円1% 
営業費(交際費)2万円2% 
雑費1万円1%その他15%
    
経費合計75万円75 
経常利益15万円1590万-75万

以上から、会社の残るお金は15万円。これを貯めて次の事業投資に回していくことが美容サロン経営となる。

ご参考に。

タイトルとURLをコピーしました